時間がかかって食べきれない…
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登録する【専門家監修】管理栄養士、母子栄養指導士のシライカヨコ先生
子育てに関する質問に、管理栄養士、母子栄養指導士のシライカヨコ先生がお答えします。
- Q離乳食初めて1ヵ月立ちますが、食べないわけではないが、進んで食べる訳でなく時間がかかる→飽きてくると泣く
目安の量が食べきれない… - A☆離乳食を初めて1ヶ月大人も赤ちゃんも少し慣れてきたころでしょうか。
この頃の離乳食は、まだほんの少しの量ですね。
ママやパパの「どうして食べないの?」という気持ちは赤ちゃんにしっかり伝わります。
食事の時が、親子ともどもストレスになるので、赤ちゃんの個性や、食べる意欲に任せて見守りましょう。
多少食べむらがあるように見えても、長い目で見れば、必要な量はちゃんと食べていることが多いのです。
思うように食べないことが続いても、体重が母子健康手帳の成長曲線に沿って順調に増えて、普段のご機嫌がよければ栄養的にも心配はないでしょう。
ママ、パパの環境
・赤ちゃんはママ、パパの笑顔が大好きです。お話しながら食べられるといいですね。
・モグモグすることは赤ちゃんがまわりの人から学ぶことです。ママやパパもおにぎりや、お野菜、または赤ちゃんと同じものでもいいので一緒に食べられるといいですね。
・ほんの少しの量をつくるのはとても大変、フリージングなども活用しましょう。
・離乳食は茹でたり、電子レンジで加熱したりするだけで十分。味付けはまだ必要ないでしょう
・食べ物の固さはヨーグルト状になっているか。とろみをつけると食べやすいでしょう。
7か月くらいから絹ごし豆腐位の固さのものも食べられるようになります。
・どうしても食べないようであればベビーフードを試してみる。もし食べたら固さや形状などと真似してみる。
・離乳食の温度も大切です。冷たすぎたり熱すぎたりすると食べないので赤ちゃんが食べる前に確認してみてください。
・スプーンがお口の大きさにあっていますか?大きすぎたりすると食べにくい場合があります。
また、スプーンの材質で違和感を感じる赤ちゃんもいます。シリコン、プラスチックなど試してみるのもよいかもしれません。
・赤ちゃんの胃は小さいので母乳またはミルクの飲む前に離乳食を食べるとよいでしょう
赤ちゃんの環境
・大人にも食欲の波があるように赤ちゃんも安定していません。
生まれてきて6カ月離乳食をはじめて1か月です。よく眠れていなかったかも、授乳との間隔があいているか ななど、少し落ち着いて機嫌がよいタイミングであげられるとよいですね。 ・おもちゃがまわりにあったりテレビがついていると食べることに集中できないかもしれ ません。見えない環境で食べると集中できるかもしれません。 ・最初は縦抱きなどで食べる赤ちゃんもいるかもしれません。
ベビーチェアに座って足がついている状態で食べられるとよいですね。
足がついていることであごや舌に力がいれやすくなります。
一方で、その位置によっては、足台の上に立とうと飛び上がるような仕草を繰り返してしまうこともあるので月齢が進んできたら様子をみながら足台が調整できるといいでしょう。
・赤ちゃんの座っていられる時間の目安は10~15分位
・お腹が空き過ぎたり、先に授乳して、あまりお腹がすいていないのかも
・飽きたり、泣いてしまったらおしまいにする
最後に
食べてくれない理由は1つではなく、赤ちゃんの機嫌や体調は毎回違います。
ゆっくり、楽しく進められるといいですねと、いわれるかもしれませんが、ママやパパは毎日のこと。
すこしげんなりしてしまうこともあるかもしれません。
例えば大人が食べている食卓に一緒に赤ちゃんも座らせて美味しそうに楽しそうに食事をしているところをみせてあげるだけも食べることに興味をもつかもしれません。
離乳の期間は授乳をやめるのではなく、完了期までの間に概ねの栄養を食事からとれるようになればよいので、あせらず楽しい食卓をこころがけてみてください。
※本セミナーは2022年09月05日現在の情報を元に監修しております。
シライカヨコ
管理栄養士/母子栄養指導士/東京都保育士等キャリアアップ研修認定講師
管理栄養士として食品メーカーなどに20年携わったのち、自身の妊娠・出産などの経験を経て妊産婦〜学童期の食事についてを深く学び、現在の活動を開始。
妊産婦の食事や離乳食・幼児食について、行政・自治体・保育園・幼稚園の従事者への栄養指導及び講演、食育講演、保育園研修などで活躍。
講演の他にも執筆、商品開発、テレビ出演などのさまざまな実績を持つ。